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鏡でチェックするからだのSOS 顔色編・目元編
女性の美しさを映し出す鏡。そこには体が正常に働いているかどうかも映っています。鏡を覗いたら、顔色、目元、唇、舌、歯ぐきの状態をチェックする習慣をつけましょう。この時に爪の状態も同時にチェック! いつもと違うところはないかを見てみてください。
美容と健康は常にイコールです。美しく年齢を重ねるためにも、からだの微妙なSOSサインを見逃さないで。
顔色編
あなたの顔色は何色
顔色は皮膚のメラニン色素の量によっても左右されますが、ここで見たいのは血行不良。いつもの顔色よりどこかが違うと思ったら、病気が潜んでいるかもしれません。
・顔色が赤い……発熱、高血圧症、多血症、発疹、興奮など(循環器系)。また心臓や脳に異常があるかもしれません。
・顔色が青白い……貧血気味の人、低血圧の人はおおむね青白い顔をしています。いつもより青白い顔になっていたら、下血、不正性器出血、鉄欠乏症貧血などの可能性も。
・顔色が黄ばんでいる……肝臓や胆のうの病気による黄疸、柑皮症などが考えられます。また、風邪をひくと、肝臓の機能が弱まり黄色っぽい顔になります(消化器系)。
・赤黒い(土色)顔……肝硬変、胃腸障害など。だんだん土色の顔になっていったら、肝臓が弱っている証拠です。
・顔色が白っぽい……肺や大腸が弱っているかも(呼吸器系)。
・顔が紫がかっている……心肺疾患や血行不良によるチアノーゼなどの疑いがあります。
顔色をいつも明るく
美容面から見ると、くすんで元気のない顔は水分不足、栄養不足、ホルモンバランスの乱れなどにより、お肌の新陳代謝がうまくいっていない証です。
顔色をいつも明るく健康的な印象にするには、あたりまえのことですが、充分な睡眠ときちんとした食生活を心がけ、ストレスをため込まないようにすること。その上で、血行を促進させて、肌の生まれ変わり(ターンオーバー)のリズムを正常に働かせるために、きちんと洗顔をするのが基本です。
洗顔のあとは化粧水や乳液を、優しくマッサージするように塗布するといいでしょう。顔色がよくないからといって、それをカバーするためにファンデーションを厚く塗ると、かえって老けて見えてしまいますし、化粧崩れも早くなり逆効果です。
からだの中から肌の調子を整えるには、鉄分や銅、亜鉛などのミネラルやビタミン類をたっぷり摂りましょう。また、ホルモンバランスの乱れからきている場合には、コラーゲンを塗布したり、飲用したりするのもおすすめです。
目元編
目は元気を語る
美しい目は、女性の大きな魅力。メイクにも力を入れたいところで、「目力(めぢから)」という言葉も誕生しました。医学的な視点からみると体力の消耗や病気は、目に出るといわれています。可能性のある病気をあげてみましょう。
白目が濁っている……肝臓障害
白目に出血がある……動脈硬化
目が充血している……細菌の感染、不眠症、心臓機能不全
瞳孔が拡大している……白内障、糖尿病
瞳孔が縮小している……糖尿病、アルコール中毒、など。
また目の下のクマには主に2種類あります。ひとつは色素沈着。これは紫外線や赤外線などによるダメージや、乾燥、こすりすぎなどが原因で、メラニン色素が沈着してできてしまった結果です。
もうひとつは目元の血行不良です。目の周りの皮膚は顔の他の部分と比べて1/3程度の厚さしかありません。ですから血行が悪くなり、うっ血状態になると、黒ずんだ血液が透けて見えて、青黒いクマになってしまうのです。
クマができる原因には紫外線や赤外線などによるダメージや、乾燥、クレンジングのしすぎなど外的トラブルの他、目の酷使、疲れ、ストレス、睡眠不足、冷えなどによる血行不良があげられます。
また、タバコの吸い過ぎも血行を悪くすることから、クマの原因になると言われています。
いつでも目はイキイキと
目元にクマがあると、どんなに美しい人でも貧相な雰囲気に。毎日のちょっとしたひと手間でクマを解消し、“目元美人”をめざしましょう。目元の軽いマッサージは、アフターファイブのお出かけ前に行うだけでも、見た感じがずいぶんとちがってきます。ぜひ、一度お試しあれ。(1)温かい蒸しタオルと冷たいタオルを交互に当てる。(2)目の周りをこすらずに、軽くたたくようにマッサージする。(3) 色素沈着を防ぐためにも市販のクリームや化粧水で乾燥を防ぎ、表皮に栄養素を与える。
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