
気分の落ち込みや、イライラ、不安などの気持ちの変化は誰にでもあります。しかし、何日もよく眠れなかったり、気持ちの晴れることがしばらくないとき、状態をよくするために、一度、たちどまってみませんか。
ここ数年、社会不安などのストレスの多い環境で、メンタルトラブルを抱え込む女性が増えています。「ちょっと気分が冴えないけれどがんばろう」などと無理をして、不調が悪化しないように、自分にとって心地よいと思える環境を作ってみましょう。
そして、心の不調は、医師やカウンセラーに相談することは、けっして恥ずかしいことではありません。むしろ解決が速くなるので、「自分がおかしいな」と感じたら、気負うことなくたずねてみましょう。
このような症状が1カ月以上続いたら、医師に相談してみましょう。
・一日中気分が滅入っている。
・何をしても楽しいと思えない。
・よく眠れない。
・食欲がない、仕事のやる気が起きない。
・遠くに行きたいと思う。
・人に迷惑をかけている気がする。
など・・・。
まずはかかりつけの医師がいるときには気になる症状を相談しましょう。自分で探すときには自宅の近くなど通いやすい病院がおすすめです。心の調子が悪い時には気力も低下しているので、どんなに良い病院でも遠くては行くまでに疲れてしまいます。診療時間が勤務時間に都合のよい、電車の乗り換え駅の近くなどで選ぶのもいいでしょう。
メンタル治療はゆったりと時間をかけることが多い、精神病院というと暗いイメージがある……、と心配する人もいるでしょう。しかしメンタルの病院も風邪のときにかかる病院も、おなじようなもの。軽い気持ちで、どんなものか様子をみてもらう程度でかまいません。病院にかかるときに準備も、特に必要はありません。
病院では、質問シートや問診で、メンタルバランスの診断をします。それをもとに、どういった検査をするべきか、ほかの診療科の受診が必要かなどを検討します。脳の状態を調べたり、血液検査などの健康状態を調べて検査することもあります。
治療はそれらの診察を総合して診断名と治療方法が決定されます。治療の目的・治療方法・通院の頻度・期間などの説明があります。
治療は「薬物療法」と「精神療法」の方法があります。まずは向精神薬で脳神経の働きをよくし、病状の改善を図りながら医師とのコミュニケーションで心理的な問題点を解決してゆく方法が多くとられています。
病状の程度でことなりますが、およそ2~4週間で楽になったと感じることが多いようです。ほぼ症状がなくなったと感じるまでは3~6カ月かかります。8割の人は一年以内に症状がなくなります。