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HIV

男女間での性交渉で感染が増えているHIV

  HIV(人免疫不全ウイルス)は、「以前は話題になることが多く怖いと思ったけれども、最近は、身近な問題ではない感じ……」というのが本音ではないでしょうか。「HIV」と「エイズ」は同じと思っている人 も多いでしょうが、「HIV」はウイルス名、「エイズ」はその発病の状態をさします。
話題にはならなくとも、データを見てみると、日本国内では異性間性交渉が原因でのHIV感染者が増えています。以前は同性愛者が多かったのですが、徐々に女性に広まりつつあります。つまりHIV感染は血液製剤や同性愛者間よりも、男女間の性交渉での感染が多くなっているのです。自治体主導の検査普及活動が行われるようになったのも、そのような背景があります。
HIVは感染経路が限られているので、侵入を防ぐことはできます。性的接触からのHIVの予防に有効なのはコンドームです。女性が男性につけるように頼むことは、決して恥ずかしいことではありません。

HIVウィルスの感染経路は限られている

  HIVはとても弱いウイルスで、普通の社会生活ではまず感染することはありません。唾液や汗・涙での感染はなくペットや蚊などの虫を介しての感染もないことがわかっています。また、HIVはリンパ球のなかでしか増殖せず、体内の血管に入らなければ生きていられません。
感染に十分なHIVウイルスが含まれる体液は、血液、膣分泌液、母乳のみ。この体液を通しての感染経路は、性的接触、血液感染、母子感染の3つです。

性的接触
コンドームをつけない、または適切につけていない場合の精液・膣分泌液が粘膜に触れる性的な接触。

血液感染
感染者からの輸血(血液製剤を含む)や臓器提供、注射針のまわし打ち。

母子感染
感染している母親からの授乳や、妊娠中の胎盤、出産時の血液からの感染。


感染の危険を感じたら、必ず病院や地域の保健所で検査を受けましょう。HIV検査と同時にクラミジアや梅毒などの性感染症も判定できるところもあります。保健所では匿名無料で検査を受けられ、病院でもプライバシーが守られるように配慮されていますから、安心して受診できます。
検査は疑わしい性交渉から3カ月後が信頼できる結果を得る目安となっています。しかし心配な場合は、1カ月後からでもおおよその判定は可能です。その際に「陰性」となっても三カ月後の再検査が必要です。

HIV検査・相談マップ:
エイズ検査・性感染症検査の情報検索ページ

HIVウィルスに感染してしまったら

  HIVは、感染初期では発熱など風邪と似た症状が出ることがありますが、半数は症状がなく、気付かないまま放置されています。この症状は1週間ほどで消え、このあとウイルスに対する抗体が陽性になります。
抗体ができるまでには、人によって2週間から3カ月かかります。抗体検査でエイズ感染がわかるのは、抗体が陽性になってからです。ですから、原因となる可能性のあるセックスをしてすぐに病院で検査を受けてもわからないのです。これを「ウインドウ・ピリオド」と呼びます。
感染したHIVは、体を病気から守る免疫で働く細胞を破壊しながら増殖していきます。その結果、免疫が低下してさまざまな病気に感染し、かつ重症になっていくのです。

HIV感染初期
感染後1~2カ月たったころに、感染者の半数に熱、リンパ節の腫れ、頭痛、筋肉や関節の痛みなど、風邪に似たような症状がでます。この症状はだいたい2週間くらい続き、その後はまったく症状のない期間が8年から10年ほど続きます。

エイズ関連症候群
長い無症状期のあと、エイズ関連症候群と呼ばれるさまざまな症状が現れます。具体的には、リンパ節の腫れ、繰り返す発熱、寝汗、急激な体重減少、食欲不振などです。

エイズ発症期
エイズ関連症候群は、体の免疫力が低下しているために現れる症状です。この免疫低下がさらに進むと、いわゆるエイズを発症します。体が健康であれば心配のないようなウイルスや細菌、カビなどの病原体により病気が起こるようになります。カリニ肺炎やカポジ肉腫があります。

エイズ治療薬は日々開発されている

 以前は「HIV感染後10年の間にほとんどの人がエイズを発症し、発症後1年以内に死亡」というのが一般的でしたが、それは過去のものとなっています。現在は3種類の薬(逆転写酵素阻害薬2種類とプロテアーゼ阻害薬)を飲み続けることで、ウイルスの量を減らし、エイズ発症を防ぐことができるようになりました。現在では、感染者でも体外受精による妊娠も可能となっています。
とはいっても高額の薬をずっと飲み続けないと、ウイルスの増殖が再び始まります。早期に感染を発見し、薬でエイズの発症を予防し続けるというのが現在の治療法です。


<クラミジアウイルスとの関係>
HIV感染者が増えている理由の1つとして、感染症のクラミジアが急増していることがあります。クラミジアに感染すると、細菌に対しての免疫力が落ちてHIV感染の危険性が4~5倍にもなります。女性はクラミジアに感染していても症状が出ずに進行する場合もあり、注意が必要です。性交後におりものの異常がみられて月経痛が激しくなったなどの心当たりがあれば、まずはクラミジア検査を受けてみましょう。