更年期といえば、ふつうは40代後半から50代のこと。そのころにみられる、ほてりや憂うつ感などの不定愁訴をはじめとした心とからだの変調を、「更年期障害」と呼ぶことはよく知られています。でも、最近は30代、40代の女性に、更年期障害と同じ症状がみられることがあります。なぜ、更年期が早くきてしまうのでしょうか。どんなタイプの女性が、そうなりやすいのでしょうか。あなたがもし30代になっていたら、一度チェックしてみませんか。
更年期障害の代表的な症状が不定愁訴です。ほてり、ホットフラッシュ(とつぜん大汗をかくほどからだが熱くなる症状)、不安感、憂うつ感、イライラなど、その症状は人によってさまざま。
こうした症状を和らげるのに、ハーブを試してみてはどうでしょうか。ラベンダーやローズマリー、ペパーミント、カモミール、ベルガモット、セージなど、ハーブには昔からさまざまな効用が知られていますが、どれも効き目が穏やかで、不定愁訴のような症状にはピッタリです。

ハーブには、種類によっていろいろな楽しみ方があります。お茶にして飲む、ポプリやアロマポット(芳香療法のためのポット)で香りを楽しむ、お風呂に入れて肌からも吸収させる、ボディー・マッサージに使う……自分にもっとも合った使い方を知って、毎日の生活に取り入れることが、長続きするコツです。使用法がわからない場合には、ハーブの専門店(ハーブティーやエッセンシャルオイルなどのハーブ関連商品を扱っている店)でよく聞いてから試すようにしましょう。
ハーブを選ぶときには、効用の確認も大切ですが、自分で香りをかいでみて気に入ったものにしましょう。香りによっては刺激が強すぎて、気分が悪くなることもあるからです。入浴剤や石鹸には、ほかの芳香成分などが混じっていることもあるので、できるだけピュアなものを選ぶようにします。

ほてり・のぼせ ほてりがひどくて困るときにはペパーミント。ホットフラッシュによる発汗を抑えるにはセージが効果 的。
イライラ感 香りの女王といわれるラベンダーをはじめ、ベルガモット、カモミールなどには、いずれも鎮静作用があって気持ちを落ち着かせてくれます。自分の好きな香りを選びましょう。
憂うつ感・不安感 爽やかなレモンの香りのするレモンバーム、気分を爽快にしてくれるボリジには、リフレッシュ効果 があります。
頭重・ぼんやり感 頭がなんとなく重くてぼんやりするときには、脳の働きを活性化するローズマリー。記憶力を高め、若さを保つハーブともいわれます。
気持ちの落ち込み 気持ちをしゃきっとさせるのはローズマリーとセージ。ちょっと耳慣れないハーブですが、セントジョーンズワートにも、脳内物質セロトニンの働きをコントロールして気分を引き立たせる効果 があります。
不眠 鎮静効果のあるカモミールやラベンダーを寝る前にハーブティーで。ラベンダーは香りが強いので、飲みにくい人もあるかもしれませんが、ポプリにして枕もとに置くと、リラックスした気分で就寝できます。
疲労感 日本古来の緑茶にふくまれる旨み成分のテニアンは脳をリラックスさせるので、ストレスや頭脳労働による疲労にピッタリ。肉体疲労には、よく知られたガーリック(ニンニク)。免疫力を高め、病気になりにくくする効用もあります。からだをリラックスさせるのはベルガモット、またセージをお風呂に入れると血行がよくなり、疲労回復効果 があります。
食欲不振 消化不良の改善には、ミントやタイム、ヒソップ。おなかの調子を整える効果 があるのはマジョラム。
肌荒れ 昔ながらのハーブティーの代表格ともいえるカモミールは、からだを温め、肌をしっとりさせる効果 があるので、入浴剤としても利用価値の高いハーブです。また肌のかゆみを抑えるには、ボリジがいいとされています。
どうも体調がよくないけど、これは更年期障害なの? もしそうだとしても、病院へ行くほどなの?そんなふうに感じている女性のために、病院でも使われている更年期障害の程度を知るチェックリストをご紹介しましょう。
