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とっておき、クスリになる食べ物・食べ方

 あなたには、「生野菜サラダ幻想」がありませんか。生野菜サラダ-=ビタミン=ヘルシーという思い込みです。生野菜だけを食べるダイエットは、その典型。もちろん野菜は大切な栄養源ですが、ただ食べればいいというものではありません。食べ方によっては、かえってビタミン不足になったり、太ることすらあるのです。
 生野菜サラダにかぎらず、現代女性には誤解や思い込みから、「食生活の乱れ」を起こしている人が少なくありません。食生活の乱れは、疲労、ストレス、肥満、骨の老化、肌荒れ、貧血、胃腸病などの原因となります。まず、あなたの「食生活の乱れ度」をチェックしてみましょう。

生野菜サラダ幻想って何?

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あなたが生野菜サラダを好きな理由……それは次の3つのどれかではないでしょうか。

・カロリーが低く、太りにくいから

・ビタミンが多いので、美容にいいから

・食物繊維が多いので、便秘に効果 があるから


では、この3つをちょっと検証してみましょう。

「カロリーが低くて太りにくい」のは本当?

 たしかにサラダにする生野菜類はカロリーが低いのが一般的。でもあなたはサラダを食べるとき、マヨネーズやドレッシングをかけませんか。マヨネーズは大さじ1杯が、軽めのご飯1杯に相当します。ドレッシングは、種類に関係なくオイルがやはり高カロリー。たっぷりかけるようでは、かえって太りかねません。そればかりか脂質異常症や動脈硬化の原因にも。もし肥満予防を期待するなら、何もかけないか、レモン、ゆず、カボスといった柑橘類のあっさり味付けで。マヨネーズやドレッシングを使うときは、少なめにするか、低カロリータイプにしましょう。ノンオイルタイプでも、実際にはオイルが入っているものが多いので、使いすぎは禁物です。

「ビタミンが多いので美容にいい」のは本当?

 野菜はビタミンの宝庫ですが、過信はできません。最近の温室野菜は、昔と比較するとビタミン含有量 がかなり減っているからです。とくに美容にいいのはビタミンCで、肌荒れなどの予防になりますし、免疫力を高め、ストレスを解消する効果 もあります。でもあなたの野菜サラダのメニューは、何ですか。定番メニューはレタスとキュウリですが、この2つに含まれるビタミンCはほんのわずか。野菜のなかでビタミンCが多いのは、ピーマン、ほうれん草、ブロッコリーなど。ビタミンCを摂りたいなら、こうした野菜を入れるか、イチゴやキウイを一緒に食べましょう。普通 のほうれん草は生では食べられませんが、最近はサラダ用ほうれん草も出ています。ブロッコリーは茹でてから。

「食物線維が多くて便秘にいい」のは本当?

 食物繊維は便秘にもいいし、大腸がんの予防にもなります。腸内でゆっくり溶けるので血糖値の上昇が遅く、いま話題の低インスリン効果 もあります。でも野菜といえば、なんでも食物繊維が多いと思っていませんか。サラダを毎日食べているのに便秘が解消しないという女性は、メニューを見直してみましょう。食物繊維がたくさんあって、しかも生でも食べやすいのはセロリとリンゴ。セロリは葉の部分にもビタミンAが豊富なので、葉ごとサラダに。リンゴは細かくすると整腸作用が強まるので、小さく切るか、すりおろすと効果 的です。

間違いだらけのあなたの食べ方

 最近は、食生活の乱れが原因で体調をくずす女性が増えています。たとえば、あなたはこんな食べ方をしていませんか?

朝と昼は軽く、夜はしっかり食べる

 「朝抜き、昼そば、夜どか食い」というパターンは、かつて男性サラリーマンの悪しき習慣でした。それがいまや女性にも急増中。この食生活パターンのもっとも悪い点は、夕食に高脂肪の食事をすること。夜間はエネルギー消費量 が減るため、睡眠中に脂肪分が血液中に流れ込み、コレステロール値が高くなります。肥満になりやすいだけでなく、糖尿病や動脈硬化の原因にも。むしろ朝と昼はしっかり食べ、夜は動物性脂肪を控えめに。夜はお酒という人も、ビール大瓶1本がご飯1杯分に相当することを忘れないように。

ご飯はあまり食べず、パンにしている

 ご飯とパンでは、どちらが高カロリーなのか。これは食べる量によって違うので、いちがいにはいえません。ただ、ご飯を食べないと亜鉛が不足しがちになります。亜鉛は「若返りのミネラル」ともいわれ、体の酸化防止、つまり老化を予防する重要なものです。不足すると、免疫力が低下して病気になりやすくなり、脱け毛や薄毛の原因ともなります。味覚障害を起こしやすいともいわれます。1日に1回はご飯をしっかり食べましょう。

食事のときにジュースやコーラをよく飲む

ジュースやコーラには糖分が多くふくまれています。食べ物にふくまれる糖分との相乗効果 で太る原因となるばかりでなく、食事と一緒に慢性的にとっていると糖尿病を引き起こしかねません。普通 の缶飲料でカロリー比較すると、ジュース類は120~160kcal程度、コーラは130~140kalに対して、お茶ならわずか1~5kcalです。またジュースやコーラは味が濃いので、薄味の食事が物足りなく感じられ、ついソースやマヨネーズをかけすぎてカロリーオーバーにもなりがちなので注意しましょう。

自宅では料理はほとんどしない

 一人暮らしで仕事が忙しく、外食やお惣菜がほとんどという女性の場合、疲れがとれにくく、免疫力も低下しがちです。そんな人こそ、朝食ぐらいはしっかり食べたいもの。パンとコーヒーだけという人は、パンには蜂蜜やゴマクリームをぬ り、ヨーグルトと果物(リンゴやバナナ)を添えましょう。ご飯派の人は、野菜のたっぷり入った味噌汁をつくっておき、一人分ずつカップに小分けにして冷蔵庫に入れておき、食べる前にレンジで2分ほどチン。あとは小魚の佃煮や豆腐、煮豆、ヒジキの煮付けなど、好きなお惣菜を買っておき、これに梅干を添えて。どちらもテーブルに出すだけで料理の手間がいらず、10分ほど早起きすれば食べることができます。

こんな症状には、こんな食事を

 「医食同源」というように、食べ物は上手にとれば、クスリと同じように健康を維持する効果 があります。こんな症状のとき、こんな食事で体調を整えましょう。

ストレスがたまっている

 ストレスがつづくと、タンパク質とビタミンCが大量 に消費されます。たんぱく質の補給には、大豆食品(豆腐、納豆、おから、大豆の煮豆、枝豆など)や牛乳、それに良質のお肉を食べて抵抗力をつけましょう。ビタミンCの豊富なピーマン、ほうれん草、ブロッコリー、イチゴなども一緒に。

疲れがとれない

 からだが酸性化すると、疲れがとれにくい状態になりがち。そんなときにいいのが梅干。クエン酸の作用でからだのアルカリ化を促進させます。ただ梅干は塩分が強いので、毎朝一粒程度に。精神的な疲労には、良質のたんぱく質(豆腐や納豆、枝豆など)を補給しましょう。

目が疲れる

 目の老化防止で話題のブルーベリーには、疲労をやわらげる効果 もありますが、多めに食べる必要があります。毎日の食事では、網膜や視神経の栄養分となるDHA(ドコサヘキサエン酸)をたくさんふくむ青魚(イワシ、サバ、ブリ、サンマなど)。目の疲れを早くいやすにはビタミンAの補給が欠かせませんが、一番よいのはレバー。またβカロチンは、体内でビタミンAに変わる「目のビタミン」で、こちらは緑黄色野菜(ニンジン、ピーマン、カボチャなど)に多くふくまれています。

抜け毛や薄毛が気になる

 ダイエットなどでかたよった食事をしていると、影響が髪にもあらわれてきます。したがって基本はバランスのよい食事。とくに大切なのは良質のたんぱく質ですが、肉類でとる場合には野菜をたっぷり付け合せましょう。ビタミンA、C、Eにも育毛効果 があるからです。年齢にともなう脱け毛には、大豆食品(豆腐、納豆、黒豆など)を。女性ホルモンの働きを助け、脱毛予防の効果 があります。

肌荒れが気になる

 肌荒れの原因は、たんぱく質(コラーゲン)とビタミン類の不足。ただたんぱく質を肉類でとると、脂肪分の影響で吹き出物などが増えることも。コラーゲンを多くふくむのは、鳥の手羽先や貝類。日常的には大豆食品(豆腐、納豆、黒豆など)や野菜(グリーンアスパラが最適)で。肌荒れ予防のビタミン補給にピッタリの食べ物はトマト。肌をみずみずしく保つビタミンAとC、肌荒れを防ぐHやPも豊富です。

貧血気味

 鉄分が不足すると、貧血を起こしやすくなります。鉄分の補給に最適なのはレバーです。レバーが駄 目ならドジョウもいいのですが、それもちょっとというなら肉や魚をしっかり食べましょう。野菜のなかで鉄分が多いのはほうれん草。鉄分の吸収にはビタミンCが欠かせないので、ピーマンなどの野菜やイチゴ、キウイを一緒に。

便秘がち

 食物繊維がとくに多いのはサツマイモとゴボウ。ただこの2つは消化されにくいので、胃の調子のよくないときはコンニャクに。慢性の便秘症なら、毎日のご飯に麦や玄米を混ぜると自然に食物繊維をとることができます。

お酒を飲みすぎた

果物にふくまれる果糖は、アルコールの分解を早めてくれます。ビタミンCには肝臓の働きを助ける作用があるので、両方一緒にとれるオレンジ、ミカン、リンゴなどのジュースが最適。食欲のないときには梅干を、ビタミンCの多い緑茶に一粒入れて。

肩こりがとれない

 疲労による慢性的な肩こりには、疲労回復効果 の高いビタミンB1と、基礎体力の増強に役立つアルギニンを多くふくむヤマイモが最適。定期的に食べることで、肩こりになりにくい体質をつくります。ネギやショウガなどの香りの野菜にも、血行をよくして肩こりをいやす効果 があります。

足がむくむ

 外食や濃い味の食事が続くと、塩分のとりすぎから足のむくみが起こりやすくなります。食事を薄味のものに換え、塩分を排出する働きのあるカリウムの多い野菜(ほうれん草、枝豆、里芋など)や果 物(アボカド、バナナ、ウリなど)をとって体質改善を。ただし果物は果 糖も多いので、食べすぎないように。

腰痛がある

 女性の腰痛には、骨の密度が低下し、腰に負担がかかることが原因のものが少なくありません。骨の強化にはカルシウムを日常的にとること。牛乳、チーズなどの乳製品、小魚類を積極的に。骨粗しょう症の予防にもなります。カルシウムの吸収を助けるビタミンDをふくむ、干しシイタケを合わせて食べるとより効果 的です。

不定愁訴がある

 更年期障害などによる不定愁訴(イライラ、のぼせ、発汗など)には、大豆食品(豆腐、納豆など)がいいのですが、とくに黒豆とその煮汁には女性ホルモンの働きを助け、不定愁訴をやわらげる作用があります。多めに煮ておき、毎日食べるようにしましょう。