一昔前までは、なすはほとんどが水分でカリウムを含むほかは、取り立てて栄養成分のない野菜といわれてきました。しかし今は、なすの皮に含まれる色素成分が注目されています。
「なす紺」と呼ばれる美しい紫色の正体はポリフェノール類のアントシアニン色素です。赤ワインのポリフェノールや、ブルーベリーのアントシアニンというのはすでにおなじみですが、実はなすの色も同じ色素成分なのです。
アントシアニンには、目の機能を向上させる働きのほか、肝臓の機能改善や、血圧の上昇を抑制するなどの働きもわかってきています。そして、抗酸化作用によって細胞の老化やがん化を防ぐなど、生活習慣病の予防効果も期待されています。
したがって、ちょっと硬くなってしまったので皮をむいて使う・・・というのは、実はとてももったいない食べ方。なすは「鮮度のよいものを皮ごと食べる」のが栄養成分を無駄なく摂る上で大切なのです。

なす…4本
■かけ汁
醤油…大さじ1
酢…小さじ1
砂糖…小さじ1
ごま油…小さじ1
豆板醤…小さじ1/2
長ねぎ(みじん切り)…3センチ分
なすは90%以上が水分で、高血圧の原因となるナトリウムの排泄を促すカリウムを豊富に含んでいます。カリウムは水に溶け出す成分なので、レンジ加熱することで無駄なく摂ることができます。