鉄は、もともと体内に吸収されにくい栄養素です。鉄には、肉や魚などの動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と、野菜や海藻などの植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」があります。気になる吸収率は、ヘム鉄でおよそ23~28%、非ヘム鉄でおよそ、1~5%程度、といわれています。したがって、効率よくとるには動物性の食品、レバーや赤身の肉(牛ヒレ・もも)、あさり、かつおなどの赤身の魚、魚の血合いなどがおすすめです。
吸収率の低い植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」も、ビタミンCやたんぱく質と一緒にとると、吸収率が上がります。植物性の食品で鉄を多く含むものには、納豆やがんもどきなどの大豆製品、小松菜やほうれん草などの緑の野菜、ひじきなどがあります。大豆製品とビタミンCの豊富な野菜を組み合わせたり、緑の野菜やひじきは、肉や魚などのたんぱく質食品を組み合わせて、効率よく鉄をとる工夫をしましょう。

ひじき(乾)…10g
塩鮭(甘塩)…50g
酒…小さじ1
万能ねぎ…3本
卵…1個
油…大さじ1/2
ごはん…450g
■調味料
塩…小さじ1/3
醤油…小さじ1/2
酒…小さじ1
油…大さじ1
手軽に作る料理にも、鉄の多い食品をプラスして、貧血予防に役立てましょう。ひじきにも鉄が豊富ですが、含まれるのは吸収率の低いヘム鉄です。たんぱく質食品の鮭や卵を組み合わせ、吸収率を高める工夫をしています。