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「レイプされた」「コンドームが外れた」「コンドームが破れた」などの事情で避妊できなかった一大事に、妊娠を避ける最後の避妊手段が緊急避妊法です。
望まない妊娠は、10代〜20代の若い女性だけでなく、出産後の女性にとっても大きな問題です。緊急避妊法は人工妊娠中絶を減らすためにも、女性に広く知っていて欲しい知識です。
●ホルモン剤服用の場合
性交後72時間以内(3日以内)に緊急避妊に適した薬剤を医師の指示通りに服用します。
※多くの場合、最初とその後12時間後の2回服用する方法がとられます
●銅付加子宮内避妊具(IUD)を装着する場合
妊娠の経験(出産・中絶ともに可)があれば、120時間(5日)以内の対応が可能です。
その後もずっと装着することで長期間の避妊が可能です。
いずれにしても医師の診察が必要です。緊急避妊を希望する場合は、対応が可能かどうかを医療機関に問い合わせてみましょう。
緊急避妊法が行われると妊娠の危険性を4分の1にする効果が期待できます。しかし低用量ピルなどに比べると避妊効果は落ちますので常用するものではありません。
●日本家族計画協会:思春期・FPホットライン
(03-3235-2638/月〜金10時〜16時 祝祭日・年末年始を除く)
では、全国1500施設の緊急避妊処方施設を紹介しています。
○ご自身で医療機関を探す場合(上記電話相談が時間外の場合)
http://www.jfpa-clinic.org/search/pill.html
http://www.go-fujinka.jp/
を活用するのも手です。
薬の作用は月経周期のタイミングによって変わります。排卵前に服用すると精子の子宮内への進入を困難にさせる、排卵を抑制・遅延させる、時には子宮内膜に着床しにくくさせるなどの作用機序があります。
薬を服用したあとの月経について、排卵前の服用と排卵後の服用では出血が始まるまでに違いが出ます。概ね3週間をめどに出血がなければ緊急避妊を処方してもらった医療機関に相談してください。問題は、緊急避妊を利用したことで排卵が遅れた場合です。出血が起こるまで、すなわち妊娠が回避できたことを知るまでのセックスで妊娠が起こってしまうことがあるということです。その間のセックスでは確実な避妊が必要になります。
※緊急避妊で薬を服用した後に、無防備なセックスが行われたときは、再度緊急避妊を実施します。時にはその後の避妊のために、緊急避妊をした翌日から低用量ピルを服用する場合もあります。
気分が悪くなったり、嘔吐することがあります。(1時間以内の嘔吐は薬の追加が必要)時には頭痛やめまい、むくみが起こることがあります。この副作用は服用後24時間以上続くことはありません。人によっては何も起こらないこともあります。
服用後に妊娠できなくなるなどの心配はありません。中絶をする場合の母体への負担を考えれば、はるかに安全な方法です。
人工妊娠中絶についての実情
国が報告している中絶統計によれば、10代の女性の中絶は減少傾向にあるという結果がでています。しかし、全体では6人に1人もの多くの人が中絶を経験しているという事実があります。10代の女性の中絶理由については「結婚していないため」という理由が多いのに対し、30〜40代では「すでに子どもがおり、経済的・時間の余裕がない」などの理由が挙げられます。なかなか相手が避妊をしてくれない……、などの声も聞こえてきますが、男女お互いに共通の避妊の知識があれば、中絶は回避できるのです。
通常の避妊には女性が主体的に取り組める避妊法(例えば低用量ピルや子宮内避妊具)を、性感染症予防にはコンドームをの姿勢を忘れないでください。なお、もしもの時には「緊急避妊法」があることを覚えておいてください。
(→中絶については
「知っておきたい女性のからだ:中絶」
を参照してください)
●レイプ被害にあったときに
レイプ被害に遭ってしまったら、気持ちの動揺もあると思いますが、すぐに産婦人科で受診しましょう。友だちがレイプ被害にあった時にも、緊急避妊法を教えてあげてください。妊娠を防ぐこと、性器の損傷の治療、感染症の検査などのためです。
警察庁では2006年よりレイプ被害者に対する医療援助を行っています。
(支給内容、手続き方法は各都道府県の警察本部・犯罪被害者対策室にお問い合わせください)
監修:社団法人日本家族計画協会 家族計画研究センター所長 北村 邦夫