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尿失禁について

30代ですが、会議中でもトイレが我慢できません。
「過活動膀胱」や「尿失禁」は高齢者に多いイメージですが、実は体質によって30代で悩む人も少なくありません。女性のおおよそ4人に1人が尿失禁を経験していて、非常にポピュラーな病気となっています。尿意をもよおすと、会議中に席を立たなければならなかったり、通勤途中で駅のトイレに駆け込むという辛い状況の人もいます。

しかし、命に関わる病気ではありませんから、そのまま「仕方ない」と思い、専門医に相談しないことも患者が増えている原因の一つです。「過活動膀胱」や「尿失禁」は他の病気と同じように、治療をすればよくなる病気です。専門医は悩みを解決してくれるでしょう。
泌尿器科ではどのような検査をしますか?
問診により過活動膀胱や尿失禁の可能性があるときには、尿検査、血液検査、エコー検査(超音波検査)と、基本検査が行われます。

はじめには尿検査を行って、血尿や細菌があるかどうか、がんや感染症などの病気の有無を検査します。

血液検査では、腎臓・肝臓・卵巣の機能検査ができます。エストロゲンのホルモンバランス状態など、血液から全身の健康状態を診断できます。

エコー検査では超音波で腹部の臓器の様子を画像で見る検査です。膀胱・腎臓・子宮などの臓器の形や状態、がんや結石、筋腫が無いかを調べます。妊娠の状態を調べるのと同じもので、痛みや苦痛はありません。
尿失禁や頻尿のときには、水分はとらない方が良いのでしょうか?
尿もれしないように水分をとらないでいると、かえって濃くなった尿が膀胱を刺激して尿意を感じたり、便秘になったり、血液の状態が悪くなる危険があります。控えすぎないように、また摂りすぎないようにしましょう。

ただアルコールや、カフェインを多く含むお茶などの刺激の強いものは控える必要があります。アルコールやカフェインは腎臓を刺激して利尿を活発にするので、とりすぎると頻尿が進むことがあります。
「過敏性膀胱」と診断されました。薬で治るものなのでしょうか?
尿道や膀胱に細菌感染が見つかれば、抗生物質などの薬が処方されます。膀胱に結石や腫瘍が見つかれば、それを治療することが必要です。

「過敏性膀胱」は、膀胱をリラックスさせる効果がある抗コリン剤の1週間ほどの処方で改善できます。抗コリン剤とは膀胱が収縮しようとする状態を抑え、膀胱に尿をためやすくするものです。

 薬の服用とともに「膀胱訓練」をします。これはトイレにいく間隔を10分ずつ伸ばしていく方法で、軽度なら膀胱訓練だけでも治るケースがあります。
先日、咳き込んだ拍子に尿が漏れてしまいました。腹圧性尿失禁だと思うのですが、日常生活ではどんな注意をすればいいのですか。
セキやクシャミなど強い腹圧がかかった時だけ尿が漏れるのは、腹圧性尿失禁の中でもまだ軽い方です。これが、中等症になると階段の昇り降りや小走りした時にも漏れるようになり、立ったり歩いたり、日常的な動作でも漏れるようになると重症といえます。。

軽い尿失禁ならば、まず骨盤底筋運動を毎日行いましょう。これが、治療の基本です。さらに、肥満を解消し、便秘を防ぐように注意しましょう。適度の水分(1000~1500cc)をとり、膀胱炎にならないように注意することが大切です。排尿は、3~4時間に一回というのが適度なところです。
手術を勧められましたが、どういう利点、欠点があるのでしょうか。
手術で、治療が可能なのは腹圧性尿失禁と混合性尿失禁です。骨盤底筋運動を数カ月続けてもはかばかしい効果がなく、好きなスポーツも思うようにできない。パッドを使えば大丈夫なのだけれど、尿失禁とすっきり手を切って自由になりたいといった希望がある場合には、手術が選択肢となります。つまり、患者さんの希望がかなり大きな決定要素になるわけです。

現在、手術は尿道下スリング手術が中心になりつつあります。この手術は、傷痕が小さく、局所麻酔で行えること、手術後の痛みが少ないこと、入院日数が1~2泊と短くてすみ、成功率が90%と高いなど、従来の手術に比べていろいろなメリットがあります。現在7~8年目の治療成績が海外で報告されていますが、成功率の低下は認められません。

ただ、手術である以上、全くリスクがないわけではありません。通常の手術と同じように、出血や感染などの危険はあります。しかし、こうした危険はごく低いもので、基本的には安全な手術です。

成功率90%と言っても何があっても尿が漏れないという意味とは少し違います。日常生活にさしさわりのない状態になるということです。具体的にいうとストレステストで尿漏れがなく、パッドテストで漏れた尿の量が2グラム以下になることをさしています。正常な女性でもせきやくしゃみが立て続けに出ると、少し漏れてしまうことはありますから、その範囲におさまるようになるということです。尿もれで生活範囲を縮小していた人は尿もれが1カ月に2-3回以下になれば生活範囲を広げられるようになり、明るい日常生活をとり戻せるのです。