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アルコール依存症について

女性のアルコール依存症は、男性とは治療法が違うのですか。
 断酒が必要なことは、男性でも女性でも同じです。ただ、女性の場合は依存症に陥る引き金が、心理的な問題に起因することが多いので、個別のカウンセリングを行うことがより重要になるといわれています。また、家族の理解と協力を得ることも必要です。
 女性の場合、大黒柱として働く男性が依存症に陥ったケースに比べ、離婚に至る率も高いといわれます。夫をはじめ家族が、依存症の治療が必要なことを理解し、いかに治療に協力してもらうかも大きな課題なのです。  また、男性でも女性でも異常に気づいたらすぐに病院を受診することが必要です。しかし、女性の場合、家の中で隠れて飲酒することが多く、男性のように家族に暴力をふるったり、人間関係のトラブルを起こすなど目立った異常が現れにくい傾向があります。隠れて飲んでは、寝てしまうことを繰り返すことが多いのです。
 しかし、こうした自分の飲酒習慣や生活態度に強い罪悪感を抱き、その苦しさからますます酒に逃げたり、時には自殺を企てることも稀ではありません。ですから、異常に気づいたらすぐに病院で専門家に相談することが、本人をその辛さから救うことにもなるのです。
抗酒剤とはどういうものですか。
 抗酒剤というのは、簡単にいえばアルコールに弱くなる薬です。
 アルコールの大半は肝臓で分解されます。アルコール脱水素酵素がアルコールを分解してアセトアルデヒドという物質に変わります。アセトアルデヒドは、さらに分解されて酢酸になり、最終的には水と炭酸ガスになって体外に排泄されます。この途中でできるアセトアルデヒドは、非常に毒性が強く、頭痛や動悸、吐き気などの不快感を起こします。つまり、悪酔いの症状はこのアセトアルデヒドが原因。酒に弱い人は、アセトアルデヒドが体に溜まりやすい人なのです。
 抗酒剤は、このアセトアルデヒドが分解されるのを阻害する作用があります。そこで、抗酒剤を飲んでからアルコールを飲むと、すぐに気分が悪くなって、お酒を楽しめなくなるのです。といっても、抗酒剤はあくまでもやめようとする本人の意思を手助けするもので、抗酒剤を飲めば酒をやめられるわけではありません。
歳をとってからでも、依存症になりますか。
 高齢になったらもう依存症になることはない、というものではありません。むしろ、最近は退職後、依存症になる人も増えています。仕事の一筋に頑張ってきて、退職。とくに趣味もなく、心にぽっかりと穴があいて、酒量がふえ、依存症に陥っていく人も多いのです。
 しかし、依存症の人を多く治療している医師によると、こうした真面目な高齢者の依存症は、若い人に比べれば治りやすい傾向があるといいます。若い人は、アルコール依存症だけではなく、摂食障害や人格障害などいろいろな問題が重なっていることも多いのですが、年金もあり、妻や家族もいるなど生活基盤のしっかりした高齢の依存症の人は、断酒できる可能性も高いのだそうです。
依存症には、遺伝的な素因や環境は関係ないのですか。
 以前から、親がアルコール依存症であると子供もアルコール依存症になりやすい傾向があることが指摘されています。しかし、ここには遺伝的な要因と、依存症の親の元で育つ、つまり環境というふたつの問題が含まれています。ある調査では、親がアルコール依存症である場合、子供がアルコール依存症になる確率は18%であるのに対し、養親、つまり血縁関係はない養父母がアルコール依存症である場合、子供がアルコール依存症になる確率は5%と報告されています。これをみると、遺伝的要因がかなり影響することがわかります。
 とすれば、こういう危険因子を持つ人は、より飲酒に注意して、アルコール依存症にならないように注意するべきといえます。アルコールは嗜好品。飲まなければ、アルコール依存症になる危険は防ぐことができるのです。