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骨粗鬆症について
骨粗鬆症を予防するには、どうすればいいのですか?
2段階あります。まず、若い時にできるだけ骨を丈夫にしておくことです。そのためには、思春期からチーズや牛乳など乳製品を中心にした良質のカルシウムを十分とっておくこと、ムチャなダイエットで栄養のバランスを壊さないことなどが大切です。
次の段階は、更年期です。閉経の前後から骨量は減少を始めるので、この減少を最小限に抑えることが必要です。そのためにも適度な運動と十分なカルシウムの摂取が必要です。この世代は、カロリー摂取の過剰が高血圧や高脂血症などにもつながりやすいので、乳製品だけではなく小魚(しらす干しやさくらえびなど)や緑黄色野菜のおひたし、大豆製品などをうまく利用してください。
どの程度運動をすればいいのですか?
運動には、骨を丈夫にするという意味と、筋力を鍛えて転倒による骨折を防止するという2つの意味があります。
運動によって、どの程度骨粗鬆症を予防できるか、というデータは今のところありません。また、どの程度の運動が骨粗鬆症の予防に有効かということも詳しくはわかっていません。しかし、宇宙飛行士も飛行中に運動をするようになって骨量 の減少が抑えられるようになったそうです。
したがって、それぞれの年齢や体力、体調に合わせて運動をすることが大切と考えられます。中高年の場合は、いきなりハードな運動をするとかえって怪我などの原因になりますから、本来はメディカルチェックを受けて、それぞれに合った運動処方を作ってもらうのが理想的です。
しかし、とくに異常のない人の場合一般的には、ウォーキングや水泳、体操など有酸素運動がすすめられています。ウォーキングは、ニコニコペースといわれるように、少し汗ばむ程度のスピードがいいといわれています。今まで、全く運動をしてこなかった人ならば、一日まず3000歩ぐらい歩くことから始めてみましょう。体と相談しながら、無理をしないというのが、運動の原則です。