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子宮がんについて

検診はなんとなく恥ずかしくて、重たい腰が上がりません
 地方自治体で行っている子宮頸がんの集団検診は歴史が古く、早期の子宮頸がんの8割以上が集団検診で発見されています。集団検診は、子宮頸がんは20歳以上、子宮体がんは不正出血など気になる症状がある人や閉経後などの方で希望があれば頸がん検診時に行うことができます。
この機会を利用することはもちろんですが、婦人科からみれば検査は日常の業務。ちっとも恥ずかしいことなんてありません。子宮がんは性交渉を持つようになればその危険があるのですから、若い人でもたとえ集団検診でなくても、機会があればがん検診を受けてください。
検査の前にしておくことはありますか?
 問診に備えて、次のことを確認しておきましょう。
・前回の月経の開始した日にちと周期
・月経でもないのに出血したことがないか?(少量でも注意)
・性行為の時に出血や性交痛はないか?
・普段と違ったおりものが増えていないか?
・月経がずるずると長引いたりしないか?
・排尿困難や排尿時の痛みはないか?
検査前日はお風呂で腟内をキレイにしたほうがいいの? また前日にセックスしてもいいの?
 前日の入浴時には腟内は洗わないで、自然な状態で受診しましょう。
また、検診の前夜の性行為はしないでください。
検査にはどれくらいの時間がかかりますか? また月経中でも大丈夫ですか?
 頸がん検査そのものは子宮の出口を軽く擦って細胞を採取するだけなので、1、2分で終わり、痛みもありません。結果は1~2週間くらいでわかるでしょう。
検診へ行くのは、月経が終わってからがベスト。月経中はなるべく避けましょう。
最近、月経に違和感があります。 子宮頸がんの初期症状はどんなものですか?
 子宮頸がんでは初期症状はほとんどないのが現状です。だからこそ、症状がなくても定期的に検診を行うことが大切なのです。
がんが進行するにつれ、少量の不正出血がひんぱんに起こります。またピンクや茶褐色のおりものがあれば、ただちに検査を受けたほうがいいでしょう。
しかし、進行がんの段階になっても、不正出血のない人もいます。やはり定期的な検診に勝るものはありません。
閉経後も不正出血があります。 更年期かとも思うのですが...
 子宮体がんは子宮頸がんと異なり、不正出血、おりものが気になる、下腹部が痛むなど何らかの症状が出てから、発見される場合がほとんどです。「不正出血があったらすぐ病院」というのが、子宮体がんに対処する最良の方法です。特に閉経後出血は要注意です。更年期によるものだろうと勝手な判断をしないようにしてください。
子宮頸がんの初期と言われました。 子どもは産めるのでしょうか?
 0期あるいは1a期と呼ばれるごく初期の場合、子宮の頸部のみ切除する治療法を行うと、子どもは産むことができます。子宮頸がん0期の場合、治療で100%完治します。子宮体がんはケースにもよりますが、早期発見によって、からだの負担の少ない手術を行うことができ、完治する率も高くなります。また参考データのように、5年生存率も高いものとなっています。
参考資料
子宮がん5年生存率(国立がんセンター中央病院(1978~1988)データより)
治療後、再発することなく5年間生存していることを5年生存率といいます。
○子宮頸がん(1978年~1988年国立がんセンター中央病院データ)
0期 :100%
I期 :92.1%
II期 :73.1%
III期 :49.2%
IV期 :20.4%

○子宮体がん(1979~1996年 国立がんセンター中央病院データ)
0期 :100%
I期 :92.5%
II期 :88.5%
III期 :70.2%
IV期 :16.7%